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ルビジウム

元素記号:Rb 英語名:Rubidium

原子番号

原子量

融点(℃)

沸点(℃)

宇宙存在度

37

85.4678

39

688

7.09

 ルビジウムは柔らかくて銀白色の反応性の大きい金属です。融点(溶ける温度)は約39℃で、発熱した人が手で持つと溶けてしまいます。通常、ルビジウムはカリウムを含んでいる鉱物中に、カリウムの一部と入れ代わって含まれています。地殻には16番目に多く存在する元素で、平均濃度は90ppm(0.009%)ほどです。1861年、ドイツのブンゼンとキルヒホッフは、リチア雲母{K(Li,Al)3(AlSi3O10)(OH,F)2}を燃やしたときに発せられる光を、プリズムを用いて分析しました。彼等はルビーのような赤い色のスペクトル線が発見し、リチア雲母に未知の元素が含まれていることを解明しました。元素名はラテン語のrudidus(深赤色)に因んでいます。
 ルビジウムの鉱石は存在しません。リチア雲母からリチウム(Li)を精製する際の副産物として、ルビジウムは得られています。ポルクス石{(Cs,Na)2Al2Si4O12・H2O}からセシウム(Cs)を精製する際の副産物として、回収されています。炭酸ルビジウム(Rb2CO3)を混ぜたガラスは、電気を通しにくく、丈夫なので、ブラウン管に利用されています。

K(Li,Al)3(AlSi3O10)(OH,F)2
リチア雲母

コラム「ルビジウム・ストロンチウム年代法」
 天然に存在するルビジウムの約27.8%は放射能を持つルビジウム87です。ルビジウム87は時間の経過と共に、ストロンチウム87に変わります(壊変します)。壊変するペースは一定で、約490億年で半分のルビジウム87がストロンチウム87に変わります。これを利用したのがルビジウム・ストロンチウム年代法です。壊変するペースが遅いので、隕石や古い岩石の年代測定によく用いられています。カリウム・アルゴン法(参照:カリウム)、アルゴンが気体であるために岩石中から失われることによる年代の狂いが生じやすいという問題があります。ルビジウム・ストロンチウム法の場合、ストロンチウムは金属であるので、同様な問題は生じにくく、正確な年代を求めることができます。

隣接元素
カリウム
クリプトン ルビジウム ストロンチウム
セシウム

  

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