硫黄と聞いて皆さんが連想するのは玉子が腐ったような臭いであろう。この悪臭の正体は硫化水素(H2S)である。イオウだけでは実は無臭なのである。硫黄は有史以前から知られてた、他の元素の混合物と考えられいた。最初に元素のひとつと考えたのはラボアジェで、1777年のことである。硫黄は英語ではsulphurというが、古代インドのサンスクリット語まで起源はさかのぼるらしい。米国式のスペルではsulfurとなる。
硫黄とは、溶けて流れやすい黄色い鉱物という意味である。下に掲載した写真を観て欲しい。確かに自然硫黄は黄色い。また、120℃まで加熱すると硫黄は溶けてしまう。硫黄の読み方は、リュウオウからユオウへとなまっていき、イオウへと変化した。
硫黄は宇宙で8番目に多く存在する元素である。隕石中の平均含有量も2%を越える。しかし、地球の地殻とマントルでの存在量は、それぞれ0.02%と0.01%程度である。地球では大部分の硫黄は核に存在していると考えられている。 |