光ファイバーを利用した光通信は、高速通信において不可欠な技術です。光ファイバーは主に石英ガラスで作られています。純粋な石英(SiO2)は最も透明度の高い物質のひとつであり、光ファイバーに最適な物質です。石英ガラスの場合、波長(1.55
マイクロメートル)(注:1 マイクロメートル = 0.001 ミリメートル)が光を利用すると最も損失が少なくなります。しかし、光がファイバー中を
20 キロメートル進むと、光の強度は半分になってしまいます。100 キロだと、100分の1に弱まります。そのため、光の強度を増幅させる仕組みが必要になります。従来は、光信号を電気信号へ変換し、その電気信号の強度を増幅し、再び、光信号へ戻すことが行われていました。この方法では、電気信号に伴うノイズも増幅させてしまいます。光の強度のみを増幅するために、エルビウムを含んだ光ファイバー(EDF)を利用した光増幅装置が開発され、10000倍以上もの増幅が可能になっています。ここでは、光の増幅の仕組みを紹介しましょう。 |