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ロジウム

元素記号:Rh 英語名:Rhodium

原子番号

原子量

融点(℃)

沸点(℃)

宇宙存在度

45

102.90550

1966

3727

0.344

 ロジウムは硬くて脆い銀白色の金属で、白金族元素のひとつです。地殻には平均で 0.0002 ppm 程度しか存在しません。1803年、イギリスのウオラストンは、ブラジル産の白金鉱石を王水(コラム参照)で溶かした溶液から、白金とパラジウムを分離しました。そして、残ったバラのような赤色の溶液から、未知の元素を発見しました。元素名はギリシャ語のrodeos(バラ色)に因んでいます。
 ロジウムは自然白金から白金を分離した後の残物から精製されています。一部のニッケル鉱山では、ニッケルを得る際の副産物として、ロジウムが回収されています。ロジウムは反射率が高い金属であることから、カメラなどの光学機器の他、装飾品のメッキに利用されています。電気抵抗が白金よりも小さく、酸化膜を形成しにくいので、理想的な電気接点材料です。また、ロジウムの表面には、窒素酸化物{NOx:ノックス}が窒素と酸素へ分解することを助ける作用(触媒作用)があり、自動車や工場からの排気ガスを浄化する装置にはロジウムの粉末が使われています。

自然白金

コラム「貴金属をも溶かす王水」

 王水とは、濃塩酸(HCl)と濃硝酸(HNO3)を3:1の割合で混ぜた溶液です。名前は、貴金属(金や白金など)さえも溶かすことが出来ることに由来します。作りたての王水には、金さえも容易に溶けてしまいます。濃塩酸と濃硝酸を混ぜると、下記の反応

HNO3 + 3HCl → 2Cl + NOCl + 2H2O

で、塩素(Cl)が発生します。塩素は、ほとんどの元素{例外は、酸素、窒素、炭素、希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、クセノン)}と直接反応することができる元素です。そのため、金や白金とも反応して、溶液に溶ける化合物を生成します。

隣接元素
コバルト
ルテニウム ロジウム パラジウム
イリジウム

  

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