太陽系(あなたの体も含みます)を構成している元素は、水素と一部のヘリウムなどを除くと、恒星で合成されたものです。合成される元素の割合などは、恒星の重さと恒星の成長過程別に、理論的な研究で計算されています。この計算結果と隕石の分析結果から、太陽系を構成する元素の源を求める研究が行われつつあります。ここでは、キセノンによる研究を紹介しましょう。
キセノンには9つの安定な同位体(原子を構成する陽子の数は同じであるが、中性子の数が異なるもの)が存在します。54個の陽子と70個の中性子を持つキセノン124、54個の陽子と72個の中性子を持つキセノン126、以下同様に、キセノン128、キセノン129、キセノン130、キセノン131、キセノン132、キセノン134、そして、キセノン136の合計9つです。元素合成理論によって、恒星で生成されるキセノンの同位体は、元素合成過程別に求められています(参照下表)。 |